W杯でクロアチア代表追放のFWカリニッチ 準優勝の銀メダル受け取りを拒否
貫いた自らの矜持「ありがとう。だけど…」
ロシア・ワールドカップ(W杯)で準優勝のクロアチア代表から、大会中に内紛を起こして追放になっていたFWニコラ・カリニッチが、銀メダルの受け取りを拒否したという。
カリニッチは大会初戦のナイジェリア戦でベンチスタートになったが、残り5分ほどの時点でズラトコ・ダリッチ監督から途中出場を求められた。しかし、背中の違和感があると出場を拒否。大会直前の国際親善試合ブラジル戦でも同様のことがあったとして、ダリッチ監督とチームは第2戦までの間にカリニッチを追放。クロアチアは残りの日程を22人で戦っていた。
それでもクロアチアは快進撃を見せて、過去最高となる準優勝の成績を収めた。そして、カリニッチの分の銀メダルの扱いはチームに一任するとされていたなか、カリニッチにも授与することでまとまったという。
しかしAP通信によれば、カリニッチはこの受け取りを「ありがとう。だけど、僕はロシアでプレーしていない」と話して拒否したという。
本大会に向けてFWマリオ・マンジュキッチの控えになることを受け入れられなかったことがこうした行動の原因だったとされるなか、チームを去ったカリニッチは最後まで自身のプライドに準じる形になった。新シーズンに向けてACミランからアトレチコ・マドリードへの移籍も噂されるストライカーは、自らの矜持を守ってロシアでの戦いをなかったことにしたようだ。
(FOOTBALL ZONE=AP)
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