モドリッチがW杯決勝の“疑惑の判定”に言及 「驚いた」「ファウルではなかった」
試合のリズムをつかみながらVAR判定でPKを与え「終わった」
現地時間15日のロシア・ワールドカップ(W杯)決勝で、フランスがクロアチアに4-2で勝利し、母国開催となった1998年大会以来の栄冠に輝いたが、前半18分の先制点につながったFKを得たファウルの判定と、同38分のエリア内でのハンドによるPK判定は物議を醸している。これについて、準優勝ながらゴールデンボール賞(大会最優秀選手)に選ばれたクロアチア代表主将のMFルカ・モドリッチも、疑問を感じているようだ。UAE紙「ザ・ナショナル」が報じている。
フランスは前半18分、FWアントワーヌ・グリーズマンが中央やや右サイドの25メートルほどの位置でFKを獲得した。相手との接触はわずかだったが、アルゼンチン人主審ネストル・ピタナ氏はファウルを言い渡し、グリーズマンは自らFKを放つと、クロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチのオウンゴールを誘い、フランスの先制点が生まれた。
また、1-1で迎えた同35分には、フランスのCKの場面でクロアチアMFイバン・ペリシッチがニアサイドでクリアしたが、その際にボールが腕を直撃。主審はビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)によりPKと判定した。これをグリーズマンがゴール左に流し込んでフランスが再び1点をリードした。
試合後、このPKについて聞かれたモドリッチは、「私は見ていなかった。でも他のみんなは(ペリシッチは)故意ではなかったと言っていたんだ。これほど重要な試合で、そんなPKは与えられない。あのPKがターニングポイントだったよ。最高のパフォーマンスをしていて、自分たちが試合をコントロールしている時に、そんなPKを与えてしまったら……それで終わりだ」と述べた。
さらに、先制点につながるFKを与えた場面については、「驚いたよ。だって、主審はファウルを取ったけど、私が思うにあれはファウルじゃなかった。しかも、彼ら(フランス)はそこからゴールを決めたんだ」と、納得していない様子だった。
クロアチアにとって不利となる微妙な判定が続き、悔しい敗戦となったのは間違いない。だがモドリッチ自身は決勝の舞台でも輝きを放ち、躍進したチームを力強くけん引。「誇りに思う」と、同国史上初のW杯準優勝に胸を張っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)