トーレスが鳥栖に与えるチーム強化以外の“効果” 「サッカーは情熱」に込めた育成への熱意
“最高の教科書”が鳥栖のストライカー育成に好影響を与えるか
日本と言えばトーレスも「技術の高い選手が多い」と語った通り、スキルフルなアタッカーが多いが、フィニッシャー不足はたびたび指摘されてきた。一方で鳥栖は、これまでにも下部組織から東京五輪世代のFW田川亨介を輩出したが、今後はさらにセンターフォワードの育成を重視しようとの意欲が垣間見える。
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竹原社長の言葉を受けてトーレスも、「社長もご存知のように、できるだけのことを教えたいです。子どもたちにも常に言いたいことは、『サッカーとは情熱、夢』だということです。アカデミーに行きたいと思いますし、より多くのことを学んでもらいたいです」と意欲的だ。
トーレスは昨季リーガ・エスパニョーラでは先発出場が7試合にとどまったが、5ゴールを挙げている。相手守備陣の虚を突く動き出し、点で合わせる能力の精度はいまだ健在で、それを間近に見られるのはFWにとって最高の教科書と言えるだろう。
「スペイン、イタリア、イギリス、ドイツなどヨーロッパは長い時間をかけて子どもたち、プレーヤーを育成してきました。日本の場合、その歴史は浅く、100年は経っていないですが、重要なのは意志が必要です」
こうも話したトーレスは、日本の子どもたちに対して「夢自体を教えることはできない。自分自身が持って、進んでいってもらいたいです」とも伝えている。端正な顔立ちに秘めた“神の子”の情熱、そして育成面への意欲――。これを上手に汲み取れれば、日本サッカーのストライカー育成に、好影響を与えるはずだ。
(茂野聡士 / Satoshi Shigeno)
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