なでしこ鮫島の後悔 「澤さんとあやさんにW杯を掲げてもらいたかった」
次世代なでしことのポジション争い
鮫島は、2008年の北京五輪後からなでしこジャパンの主力として活躍してきた。その間、アメリカやフランスでのプレーも経験して選手としての実力を伸ばしてきた。そして2011年ドイツ大会、2012年ロンドン五輪に続く主要な世界大会3連続の決勝進出に大きく貢献した。鮫島は今大会アメリカメディアから大会ベストイレブンにも選出されている。
一方で、佐々木監督は今大会決勝のアメリカ戦後に「若い力も加えていきたい」と、世代交代を意識した言葉も残している。
「神戸にも(若手が)たくさんいます。そこは、自分も選手として成長したい。INACに帰っても、過密日程で連戦があります。若手の子も一緒に、まずは全員で戦っていくことが代表につながっていきます。まずは4年間、このチームでの戦いが終わりました。次のことは今のところ考えてません。リーグでの活躍、戦いが代表につながります。来年のリオ五輪っていうより、まずはリーグでしっかりと戦ってからかなと思います」
チームとしては新戦力の台頭が待たれる一方で、一人の選手としては若手とのポジション争いも待っている。W杯の余韻も冷めやらぬ中、7月12日にはなでしこリーグが再開される。012年にU-20W杯で3位の原動力になった猶本光(浦和)や、昨年のU-17W杯で世界一に輝いたメンバーの長谷川唯(日テレ)など、次代のなでしこ入りを目指す若手も、リーグ戦で必死のアピールを見せるだろう。現在なでしこリーグで首位を走るINACは、12日に宮間あや所属の岡山湯郷との一戦が控えている。鮫島も戦いの場に戻り、まずはINACの王者奪還に貢献する心積もりだ。それが、来年のリオ五輪への道のりにつながっていく。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images