開催国ロシア、クロアチアとも決め手欠き1-1で90分終了 両チーム2試合連続の延長戦へ
ロシアは52年ぶり、クロアチアは20年ぶりの準決勝進出を目指す
ロシア・ワールドカップ(W杯)ベスト4の最後のイスを争う開催国ロシア対クロアチアの準々決勝は、90分間を終えて両チームが1-1と譲らず、延長戦に突入した。
決勝トーナメント1回戦では、ロシアは優勝候補スペイン、クロアチアはデンマークを相手にそれぞれPK戦の末に勝ち上がってきた。しかし、その疲労を感じさせるようなことはなく、互いに攻撃的な姿勢でゲームがスタートした。
ロシアは最前線のFWアルテム・ジュバ、クロアチアは中盤のMFルカ・モドリッチとMFイバン・ラキティッチを軸に攻撃を組み立てようとしたが、互いに警戒すべきポイントには厳しく体を寄せた。双方ともになかなかゴールの気配がないなか、先にスコアを動かしたのはロシアだった。
前半31分、中盤の競り合いからボールを奪い取ったMFデニス・チェリシェフが縦パスをジュバにつけ、リターンを供給。ボールを受けたチェリシェフがペナルティーエリア外から左足を振り抜くと、ゴール枠の外から巻いて入る芸術的なシュートを決めた。
一方のクロアチアは同39分、FWマリオ・マンジュキッチが左サイドからペナルティーエリア深くまで侵入し、マイナスのボールを入れるとMFアンドレイ・クラマリッチが頭で押し込み、同点に追いついて前半を終えた。
後半最初の決定機はクロアチアだった。後半14分、左右に揺さぶったボールをゴール前で収めたMFイバン・ペリシッチは、右足でゴール左隅を狙った。ボールはゴールポストの内側を叩き、ゴール内に転がるかに見えたが、そのままゴールラインを横切るように枠外へ。わずかのところで勝ち越しゴールにはならなかった。
次第にクロアチアが主導権を握る展開になったが、最後のところで崩し切れない時間が続いた。一方のロシアも少ない攻撃機会の中でクロスなどの精度を欠いて決定機を作り出すには至らず。結局、試合はこのまま1-1で90分を終え、両チームともに2試合連続の延長戦突入となった。
ロシアはW杯でのベスト4入りを果たせば、ソビエト連邦時代の1966年大会以来52年ぶりとなる。一方20年ぶりのベスト4を目指し、モドリッチら黄金世代のラストチャンスとも目されるクロアチア。延長戦の30分間で決着がつくだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)