日本撃破のベルギーがW杯で頂点に立つには? 英紙記者が指摘する赤い悪魔の“宿題”
デ・ブライネをいかに前の位置でプレーさせるか
今季プレミアリーグ最多の16アシストを記録したデ・ブライネ。決勝トーナメント1回戦の日本戦、後半アディショナルタイムには鋭いドリブル突破で高速カウンターを牽引した。
しかし、現行のベルギー代表のシステムでは攻撃のビルドアップと守備的な負担の増加により、本来の輝きを示すことができていないという。MFアクセル・ヴィツェルとの2ボランチではなく、4-1-4-1システムを基本とするマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督の戦術のように、デ・ブライネのポジションをもう少し前に出すことはできないか、とノースクロフト記者は提言した。
「カラスコもウイングバックで機能しているとは言い難い」
左ウイングバックで先発したMFヤニック・カラスコは今年2月までスペインの強豪アトレチコ・マドリードで背番号10を託されていた実力者だが、本来はサイドハーフやウイングが主戦場だ。日本戦でもマッチアップしたDF酒井宏樹の突破に苦しみ、後半20分にピッチを後にしていた。
日本戦ではカラスコとFWドリース・メルテンスに代えて投入したMFマルアン・フェライニとMFナセル・シャドリがそれぞれゴールを決める活躍を見せ、大逆転勝利を勝ち取った。
冴え渡る采配でベルギー代表を牽引するマルティネス監督だが、世界の頂点に立つには、デ・ブライネ、カラスコらタレントの最大値を引き出すという宿題が残されている。
[記者PROFILE]
ジョナサン・ノースクロフト。英「サンデー・タイムズ」サッカーキャップ。1998年以降全てのW杯、ユーロ2004、08大会を取材。レスター奇跡のプレミアリーグ優勝を辿る「Fearless」を執筆。
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(FOOTBALL ZONE編集部)