究極のストイックさの結晶となった意地の一撃 大儀見が世界最強守護神を破る
なでしこジャパンは「いい意味で変な集団」
今大会通算2得点。自らの力不足を悔しがる一方で、大会前のダークホースという下馬評から再び頂上決戦にたどり着いたチームには惜しみない愛情を示した。
「いい意味で変な集団。まとまるときはまとまるし、本当に個性の強い集団。ピッチ内でもピッチ外でも助けられた部分が本当に大きかった。自分自身チームに対して何か役割を果たせたかと言ったら、あまり自信をもって言えるものはないですけど、それでもこのチームのひとりとしてこの大会プレーできたことを誇りに思う」
佐々木則夫監督は1次ステージの3試合で登録23選手を全て起用した。決勝トーナメント以降はメンバーを固定して戦ったが、試合ごとに新たなヒロインが登場した。チーム一丸となって決勝まで勝ち進んだ。決勝戦前日には1次リーグ初戦スイス戦でPKを獲得した代償に左足腓骨を骨折したFW安藤梢(フランクフルト)がチームに再合流し、改めて結束力の強さを示した。
最高の結束力を誇った23人で戦う大舞台はこれが最後となるかもしれない。女子サッカー選手としてはブラジル代表MFフォルミガと並ぶ史上最多タイの6大会W杯に出場したMF澤穂希(INAC)は最後のW杯と語っている。
来年8月のリオデジャネイロ五輪に向けて、新生なでしこが誕生することになる。その最前線に君臨するであろうエース大儀見にはブラジルでリベンジの機会が待っている。