なぜ歴史的逆転負けを喫したのか? 日本代表の「直らない悪癖」と「致命的弱点」

選手や監督が感じたベルギーとの決定的な差――「どうしようもない高さ」「試合運び」

 また日本の致命的な弱点が、“高さ”と“フィジカル”で押し込まれた際の対応力不足だ。ベルギー戦ではDF吉田麻也や昌子源を中心に撥ね返し続けていたが、それでも途中出場のフェライニにヘディング弾を叩き込まれた。競り負けたのはMF長谷部誠だったが、ぐっと押し込まれたなかで194センチのフェライニを抑えるのは至難の業。相手にとって思惑通りの形でゴールを奪われており、これも流れを明け渡した一因と言える。

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 ピッチ上の選手たちが臨機応変な対応で相手の気勢を挫き、例えばDF植田直通の投入で高さとフィジカル面の対応力を高めるなどの対応策もあったかもしれない。いずれも「たら・れば」にすぎないが、いずれにしても日本はW杯の舞台で悪癖と弱点を再び露呈した。これが“16強の壁”を打ち破れない一つの要因にもなっている。

 ベルギー戦に出場した選手、そして指揮官は実際に何を感じたのか。それぞれが“決定的な差”を肌身で体感したようだ。

「最後に力の差が出た。チームとして対抗はできていたけど、最後の個の部分だったり、どうしようもない高さの部分だったり……この(ベスト)16の壁を越えられない」(原口元気)

「試合の終わらせ方とか試合の運び方は、まだまだベルギーのような大国とはだいぶ差がある」(吉田)

「途中から出てきた選手、相当なフィジカルとスピードがあって、セットプレーも正直めちゃくちゃ怖かった」(長友佑都)

「最後の30分は、本気のベルギーに対抗できなかった」(西野朗監督)

「正直2-0になって自分たちもこのまま行けると思いましたけど、そこからの強さはテクニックだけじゃなく、フィジカルも含めて相手を押し込めなかった」(川島永嗣)

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