なぜ歴史的逆転負けを喫したのか? 日本代表の「直らない悪癖」と「致命的弱点」
2006年と2014年のW杯でも逆転負け ベルギー戦と共通するのは…
2006年ドイツW杯グループリーグ初戦オーストラリア戦(1-3)ではMF中村俊輔のゴールで前半26分に先制。ところが後半8分に178センチながら空中戦に強いFWティム・ケーヒル、同16分に194センチのFWジョシュア・ケネディ、同30分に185センチのFWジョン・アロイージを続けて投入されると流れが傾く。相手が“高さ”と“フィジカル”で攻勢を強め、後半39分に日本の守備組織がついに決壊。同39分、同44分、そしてアディショナルタイムと9分間で悪夢の3失点を喫し、大逆転負けを喫した。
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さらに2014年ブラジルW杯グループリーグ初戦コートジボワール戦(1-2)でも、同様の現象がピッチ上で起きている。前半16分にMF本田圭佑の豪快な一撃で先制。日本の1点リードで迎えた後半17分、189センチの同国英雄FWディディエ・ドログバが投入されると流れが一変した。相手が2トップに変更し、シンプルに前線へボールを供給する戦術に切り替えると、同19分、同21分と2分間で2失点。結局、そのまま1-2で逆転負けを喫した。
2006年W杯のオーストラリア戦、2014年W杯のコートジボワール戦に共通しているのは、相手が攻撃の比重を一気に高めた途端、それまで一定の強度を保っていた日本の守備ブロックが崩壊している点だ。個と組織の両面で対応が後手に回り、パワープレーに出た相手の力技で押し切られてしまう。さらに悪いことに、一度組織が崩れると、試合の中で立て直せないまま劣勢を強いられて連続失点。それは日本の悪癖とも言えるもので、ベルギー戦でも露呈している。