今や日本の心臓となった柴崎、攻守で“センス”を見せた乾も出色の出来

■MF
◎　柴崎　岳（ヘタフェ／W杯成績：3試合／1アシスト）
◎　乾　貴士（ベティス／W杯成績：4試合／2ゴール・1アシスト）
◎　原口元気（ハノーファー／W杯成績：3試合／1ゴール）
○　長谷部誠（フランクフルト／W杯成績：4試合）
○　香川真司（ドルトムント／W杯成績：3試合）
○　本田圭佑（パチューカ／W杯成績：3試合／1ゴール・1アシスト）
△　宇佐美貴史（デュッセルドルフ／W杯成績：2試合）
△　山口　蛍（C大阪／W杯成績：2試合）
×　大島僚太（川崎／W杯成績：0試合）

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　日本代表の“心臓”となったのが柴崎だ。長短のパスを織り交ぜながら攻撃のリズムを作り、セネガル戦ではハーフウェーライン付近から相手最終ライン裏に走り込んだ長友に正確なフィードを通し、乾のゴールを演出している。またベルギー戦でも絶妙なスルーパスを原口に通してゴールをお膳立てした。「攻撃面はそれなりに通用する部分もあった」と語る一方、「守備は課題」と本人も認めるが、それでも身体を張った守備で攻撃の芽を摘んだ。チーム落ち着かせたのは柴崎の存在と言っていいだろう。

　乾は2ゴール1アシストと出色のパフォーマンスを披露した。セネガル戦では1ゴール1アシストで全得点に絡み、ベルギー戦では衝撃のミドルシュートを叩き込んで観客を沸かせている。軽やかなドリブルで局面を打開したかと思えば、機を見てゴール前に顔を出してシュートを狙うなど脅威を与えた。一方、パスコースを巧みに消す頭脳的守備で体格差を補おうと努め、失点のピンチと見るやイエローカード覚悟で相手を倒すプロフェッショナルファウルでチームを助けている。攻守においてポイントを見極めるセンスが光った。

　1試合を通して繰り返しスプリントを続け、ハードワークを惜しまなかったのが原口だ。「無駄な走りになってもスプリントする」と言い続けていた男の努力がベルギー戦で実った。守備から攻撃に切り替わると原口は50メートル近くを一気に駆け上がり、最後はフェイントで相手を揺さぶりゴールを叩き込んだ。守備でも“全力プレス”で相手にプレッシャーをかけ続けた。目立たない部分も含めて、攻守の貢献度は極めて高い。