日本は「勇敢かつ美しいサッカーでファンを魅了」 英紙記者がW杯の戦いを総括
マルティネス監督の元番記者が現地取材 「日本はベルギーを苦しめた」
日本代表はロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でベルギーに2-3と敗れ、史上初のベスト8進出を果たせなかった。FIFAランク3位の強豪を相手に一時は2点のリードを奪いながらも、衝撃的な3連続失点で逆転負けを味わった西野ジャパンは、世界にどのような印象を与えたのだろうか。ベルギー代表のロベルト・マルティネス監督の番記者を長年務めた、英紙「サンデー・タイムズ」のサッカー担当キャップ、ジョナサン・ノースクロフト氏は「日本代表はロシアで勇敢かつ美しいサッカーでファンを魅了した」と総括している。
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「日本はベルギーを苦しめた。西野監督が採用した、流れるような4-2-3-1システムに相当苦戦していた。日本は優秀だった。速いパス回しは印象的で、特にペナルティーエリア周辺ではクレバーなプレーを見せていた」
ノースクロフト氏は、1勝1分2敗の成績で大会を去ることになった日本代表の戦いぶりについてこう評価していた。マルティネス監督が2013-14シーズンから15-16シーズンまで率いたエバートン時代と、その直前のウィガン時代にも番記者を務めていたノースクロフト氏は、マルティネス監督の日本戦に対するアプローチについて分析している。
「マルティネスは選手をよく信頼するタイプの監督だ。試合前の彼の考えからすると、おそらく今までの先発を変える気は全くなかっただろう。ベルギーの方が絶対に強いと信じきっている。今まで通りの戦い方をすれば相手が誰であろうと最終的には勝てる、と。怪我で出遅れていたコンパニが間に合ったので、マルティネスは希望通りの布陣を敷けたはずだ」
キャプテンのDFヴァンサン・コンパニ(マンチェスター・シティ)も戦列に復帰した。必勝の確信とともに試合に入ったスペイン人指揮官だが、前半の45分は西野朗監督が目指した展開になったという。
「前半は興味深かった。ベルギーが予想していた以上の守備を前線から見せた。日本はジワジワとベルギーを精神的に追い詰めていた。そして、ボールを持った際も非常に危険だった。ハーフタイムまでには、試合は完全に日本が望んでいたペースになっていた」