なでしこのジョーカー岩渕の思い 「マナドーナ」が米国戦で因縁に決着を
翌日に決戦を控える中、満面の笑み
なでしこのチーム最年少、「マナドーナ」こと岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)が、決勝の舞台を待ちわびている。
5日(日本時間6日)に女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会決勝アメリカ戦を控え、なでしこジャパンは前日に軽い調整を行った。決戦に向けて全ての準備を終えた、岩渕は「ワクワクしています」と、笑顔を浮かべながら大舞台を見据えた。
前回の2011年ドイツ大会でもチームの一員として戦った岩渕だが、「4年前は正直、ドキドキと言うか楽しむ気持ちはなかった」のだという。だが、この4年間でさまざまな経験を積んだこ とは、心に大きな余裕を与えている。
「今は素直に明日が楽しみだと思っています。チームとしての雰囲気もすごいイイですし、アンさん(安藤)がこうやってこっちに来て合流して、本当に23人全員で戦える楽しみもありますし、本当に今まで積み上げてきたものを出す舞台なので、そういう意味でも楽しみです。連覇、連覇っていう意識は特にせずに、決勝戦の舞台を楽しんで最高の結果を得られたらいいと思います」
初戦のスイス戦で左足骨折の重傷を負い、安藤梢(フランクフルト)はチームを離脱。帰国して手術を受けた。その後、なでしこのベンチには背番号「7」のユニホームを身に付けた白クマが座った。まさに、安藤は自分たちと共にあるというチームの意思表示だった。そして、選手 たちがスタジアムに入る際に、その白クマを大事そうに抱きかかえていたのが岩渕だった。
「今までの試合も一緒に戦っているつもりでやっていましたけど、こうやってバンクーバーに来てくれて、一緒にベンチに座れてって考えたらうれしいし、心強いなって思います」
弾けるような笑顔で岩渕はそう語った。