ベルギー代表監督の“的確采配”を海外紙称賛 「スペインにプランBの実行方法を示した」
「スペインとフェルナンド・イエロには欠けていたものだった」
さらに、後半アディショナルタイムにはCKをキャッチしたクルトワのスローイングからカウンターが発動。MFケビン・デ・ブライネが独走し、最後は右サイドのDFトーマス・ムニエからのクロスをシャドリが押し込んだ。
「レッドデビルズ(赤い悪魔。ベルギー代表の愛称)はダイレクトに攻めることを嫌がることはなかった。そして、この試合の3得点のうち、二つはヘディングでのゴールだった。これは代替となる戦術がもたらす恩恵をまさに示すものだった」
小柄で足元の技術に優れメルテンスを外し、高さを武器にして日本に対してアドバンテージを取れるフェライニ投入はとりわけ効果てきめんだった。記事では、マルティネス監督がエバートン時代にチームにプランBがないと批判されたと指摘したうえで、「このスペイン人監督は戦術的なフレキシブルさを改善した」と日本戦で見せた采配を絶賛した。
ベルギーが見せたプランBは、「スペインとフェルナンド・イエロには欠けていたものだった」と記事では指摘されている。ポゼッションサッカー一辺倒から抜け出せず、開催国ロシア相手にW杯史上最多となる1試合1100本以上のパスを通しながらもベスト16敗退となったスペイン代表に対しても強烈なメッセージを与えるものとなった。
大会開幕前日に電撃解任されたフレン・ロペテギ前監督(→レアル・マドリード監督)はこうした課題を解決しようと取り組んでいたというが、その成果を本大会で示すことはなかった。
2010年南アフリカ大会の王者が失墜する一方で、奇しくもスペイン人のマルティネス監督率いる充実のベルギーが初優勝に向けて邁進を続けている。
(FOOTBALL ZONE編集部)
page1 page2