なでしこ佐々木監督が決戦を前に語るアメリカとの美しきライバル関係
世界大会3連続でアメリカとの頂上決戦
なでしこジャパンの佐々木則夫監督が5日(日本時間6日) の女子ワールドカップ(W杯)決勝の舞台で、 2011年ドイツW杯、12年ロンドン五輪に続き、 3大会連続で決勝の舞台で相見える強敵アメリカとの美しきライバ ル関係を明らかにした。 深い感謝と大きな敬意を言葉に込めていた。
「本当に因縁の対決と言うか、4年前の決勝と同じく、 尊敬する我々を非常に成長させてくれたアメリカとW杯のファイナ ルを戦えるのは光栄。お互いにリスペクトし合っているし、 女子サッカーの発展に寄与するような素晴らしいゲームにできれば 」
バンクーバーで迎える頂上決戦を前にした記者会見の席上で、 指揮官は表情に充実感を湛えていた。 3大会連続の同一カードでの頂上決戦。 11年ドイツ大会では劣勢に耐え抜き、PK戦で勝利。 12年ロンドン五輪で圧倒しながらも1-2で敗れた。
3度目の対決を前に、指揮官は「 手応えはやってみなくては分からない。 現実的に今のコンディションを考えればベストで来ている。 いい状態で出来るのは間違いない。 自分たちのサッカーができれば勝機がある。 彼女たちも気持ちを高めて準備をしている。 優勝と準優勝では全然違うことを4年前に感じている。 そういうことも感じながら頑張ってほしい」と語る。
準決勝でFIFAランク2位のアメリカは1位のドイツを圧倒して 、決勝の舞台を踏みしめた。一方、 なでしこは準決勝イングランド戦で相手のフィジカルに苦戦。 後半アディッショナルタイム、 相手DFによるオウンゴールで辛くも決勝進出を決めた。 それでも、 指揮官は決勝の舞台が準決勝などとは異次元に位置することを熟知 している。通算成績は30試合1勝6分23敗。 圧倒的に不利だが、 11年ドイツW杯の決勝戦ではPK戦の末に栄光に辿り着いている 。31回目の直接対決も、 過去の戦いぶりやデータは大一番においては何の意味も持たない。