「連覇がスタート」なでしこ宮間の帯びる崇高な使命とは

4年前の栄光「あの日を忘れたことはない」

 対戦相手であるアメリカ代表FWワンバックは「4年前の決勝の日を忘れたことはない」と言った。報道陣からの質問でそれを聞いた宮間は、「それはお互い様ですね」と返し、こう続けた。
 「私もあの日を忘れたことがないですし、オリンピック(2012年ロンドン大会)の決勝のことも忘れたことはないです。オリンピックの金メダルも欲しかったですし、それを自分たちがつかめなかった悔しさを感じて何年もサッカーをやってきました」
 ロンドンの地で金メダルを目前に、アメリカに敗れた記憶は苦いものとして心に残っている。相手を圧倒しながらも1ー2負け。8万人の大観衆に包まれた聖地ウェンブリー・スタジアムのピッチで号泣し、崩れ落ちた。大儀見ら同僚に慰められた。責任感は誰よりも強い。W杯のタイトルを守りたい気持ちも人一倍強い。
 「ワールドカップは今、自分たちが持っていて、ユニフォームにワッペンが付いています。またここから4年間、なでしこジャパンで戦う選手たちがあのワッペンを付けられるようにやっていきたいですし、その後も続けられるように、まず明日の自分たちがやらなくてはいけないと思っています」
 世界一の誇りを次世代につなげていくため、宮間は明日も誇りと仲間への思いを胸に戦う。キャプテンマークを腕に巻き、トロフィーを掲げる瞬間はすぐそこにきている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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