「連覇がスタート」なでしこ宮間の帯びる崇高な使命とは
「W杯前、国内リーグの女子サッカーへの関心が薄れてしまった」
宮間は今大会、「連覇を果たしてからがスタート」 と言い続けてきた。その言葉の真意をこう語った。
「前回(2011年ドイツ大会)優勝してから、 女子サッカーへの関心や興味を持ってもらえるようになりまし た。とはいえ、このワールドカップ前には、 国内リーグの女子サッカーに関心が薄れてしまっていました。 その中で、この大会で結果を残すことが、 これから先の女子サッカーを背負っていく選手や、 これからサッカーをやろうという少女たちに残せることだと思って いました。そこに立ってからこそ、 ブームではなく文化にできるようにスタートが切れるのではないか と思います」
真に日本の女子サッカーの発展を考えるからこその言葉だ。常々、 なでしこリーグがもっと注目してもらえる存在になってほしいと願 い続けてきた。前回大会後には、優勝メンバーが多く在籍したIN ACのホームゲームに1万人を超える観衆が訪れるなど、 女子サッカーが脚光を浴びた。それから4年が経ち、 観客動員は減った。なでしこリーグは観客数が3ケタ台になる試合 も少なくない。それが、「ブームではなく」 という言葉につながる。 ピッチ上を広く見渡すキャプテンの視野は、 女子サッカー界全体に及ぶ。 サッカーという文化を支えるという崇高な使命感を帯びているのだ 。