両者の準決勝の戦いぶりを比較

　なでしこジャパンは5日（日本時間6日）に女子ワールドカップカナダ大会決勝アメリカ戦を迎えるが、準決勝イングランド戦での劇的なオウンゴールによる2-1の辛勝から、米メディアは自国の圧倒的有利と予想している。米ESPNが「どちらのチームが勝つか？　アメリカか日本？」と特集している。

　ESPNは識者、解説者11人の投票により、2011年ドイツ大会、12年ロンドン五輪に続く、3大会連続の同一カードによる頂上決戦の結末を占っている。アメリカ優勝を予想しているのは9人、なでしこ優勝は2人が予想。アメリカでの戦前の下馬評では自国代表の圧倒的な有利を予想している。

　「日本は準決勝でイングランド相手に乏しいパフォーマンスを見せた。理由の多くはイングランドによるプレッシャーだ。日本は世界で有名な攻撃のリズムをつかむことができなかった。もしも、アメリカがドイツ戦で見せたようなアグレッシブさを攻守両面に押し出すのなら、日本のボール支配力を崩壊させることが可能になる」

　代表272試合45得点に加え、2度のW杯優勝と2度の五輪金メダルを手にした元アメリカ代表MFジュリー・フォウディーさんはなでしこの準決勝の苦戦ぶりと、準決勝でFIFAランク1位のドイツを下した充実ぶりを自国優勢の一因として指摘している。

　「アメリカの鍵は前にボールを運ぶスピード。選手が前線に押し出し、支配率を高めること。さらに重要なことは決定機で決め切ること。4年前の決勝では序盤の決定機の数々でミスしたことが記憶に新しい。今回は違っていなければいけない」