12年越しの悲願へ 米女子史上最高のストライカーとW杯を巡るドラマ
帰ってきたリベンジの舞台
ワンバックはなでしこジャパンに敗れた前回大会の決勝について、3日の記者会見で「何度もあの時のことを思い出していた。これまでに何度も」と語っている。2012年のロンドン五輪では同じ日本を相手に勝利を収め、金メダルを手にしているが、ドイツでの屈辱は今も心に深く刻み込まれている。
「私が欲しいのはW杯での勝利。ただそれだけ」
目指しているのは“4度目の正直”だ。今大会、ワンバックはナイジェリア戦で1得点を決め、W杯での得点数を歴代2位の「14」に伸ばしている。今大会の開幕前に35歳を迎えた。自身もこれが最後のW杯になることは覚悟している。五輪では2度の金メダルを獲得し、2012年にはFIFAバロンドールも受賞。女子代表選手歴代最多得点の記録も保持するなど、これだけの成功を収めながらも、W杯制覇へ強い思いをたぎらせている。
W杯デビューから12年。アメリカ史上最高のFWは、目指し続けた栄光に向かい、再びなでしこジャパンとの頂上決戦に臨む。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images