なでしこジャパンは、5日(日本時間6日)、女子ワールドカップカナダ大会決勝でアメリカと激突する。2011年ドイツ大会決勝、12年ロンドン五輪決勝に続く、宿命の同一カード3連戦にチケットが一気にプレミア化。過去5年間の北米サッカー界のイベントで最高額をたたき出していることが明らかになった。地元紙「シアトル・タイムズ」が報じている。 バンクーバーで行われる女子サッカー界の頂上決戦は、全世界で注目を集めている。その中でも、アメリカは沸騰している。 特集によると、6月30日の準決勝でアメリカがドイツを下した瞬間、それまでのチケット代が一気に跳ね上が ったという。再販チケット販売店「ベニュー・キング社」のアンソニー・ベイルーティ社長は「それは女子サッカー界の到達地点の真の証明になる。この短期間でここまで来るなんて」と嘆息しているという。 30日の段階では同社の会員向けのチケット代は250ドル(約3万円)。一般顧客向けの最も安い座席が350ドル(約4万3000円)で最高は600ドル(約7万4000円)だった。だが、翌日2倍に高騰し、2日の段階では会員向けが350ドル(約4万3000円)、一般顧客向けの最安値が450ドル(約5万6000円)、最高額が800ドル(約10万円)に落ち着いているという。「すごく高額です」と同社長も驚きの声を上げている。 再販チケット販売会社「シート・ギーク」では、準決勝ドイツ戦後、決勝戦の入場券は平均384ドルか ら490ドル(約6万円)にアップ。同社広報は「この試合は2010年以降、北米で明確に最も高価なサッカーの試合になっています」と語ったという。 決勝戦のチケットの再販市場では300万ドル(約3億7000万円)の大金が動いている一方、カナダも、米国も出場しないイングランドと、ドイツの欧州対決となる3位決定戦の入場券の再販市場は総額1万6000ドル(約200万円)と人気薄となっている。 北米サッカー史上屈指のイベントとなった今回の女子ワールドカップだが、なでしこには注目にふさわしい奮闘を期待したい。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images