日本戦OGのバセットが心境を初告白 「私の名前は誰も知らなくていい」
悲劇の瞬間に彼女は何を
女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会の準決勝日本戦で試合終了間際に痛恨のオウンゴールを献上したイングランド代表DFローラ・バセットが、悲劇の瞬間の心境を明かした。英国営放送「BBC」が報じている。
バセットは、日本代表MF川澄奈穂美(INAC神戸)が左サイドからDFラインの裏を狙って上げたアーリークロスを阻止しようと右足を伸ばした。しかし、バセットの足に当たったクリアボールは無情にも自陣ゴールを割り、日本の決勝点となった。
「息ができなかった。心臓が胸から飛び出る気持ちで、グラウンドの中に埋もれてしまいたかった」
バ セットはオウンゴールが決まった時の心境をこのように語っている。イングランドを率いたマーク・サンプソン監督はバセットをはじめ、同国史上初のW杯ベスト4に進出し、前回王者日本を苦しめた彼女たちの戦いぶりを高く評価。「ヒーロー」として称賛していた。それでも、バセットの心には大きな傷が残っているようだ。
「(キャプテンの)ステフ・ホートンとマーク(・サンプソン監督)にはW杯を掲げてヒーローになってほしかった。正直、私の名前は誰も知らなくていいと思った」
そう苦しい胸の内を明かしている。試合後には「胸が張り裂けるような思いで、ぼうぜんとしていた。自分自身をコントロールできず、感情的になっていた」というバセット。それでも英国地元メディアや、ソー シャルメディア上では彼女を擁護するコメントが多く見られている。
イングランドは4日(日本時間5日)に3位決定戦でFIFAランク1位のドイツと対戦する。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page 1/1