なでしこに立ちはだかる鉄壁守護神ソロ DV逮捕などトラブル乗り越え
前回大会の最優秀GKはトラブルメーカー
なでしこジャパンは5日(日本時間6日)の女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会で女子サッカー史上2度目となるW杯連覇を目指す。そのなでしこに立ちふさがる最大の難敵は、女子サッカー界最強守護神と呼ばれるアメリカ代表GKホープ・ソロだ。
11年W杯ドイツ大会決勝、12年ロンドン五輪決勝に続き、今大会も日本対アメリカの頂上決戦となったが、その2戦ともソロはアメリカのゴールマウスを守り、大きな壁となってきた。
五輪の金メダルを2つ持ち、身長175センチで鍛え抜かれた肉体を誇るソロは、アメリカ代表として176試合に出場している。2012年ロンドン五輪決勝では、アメリカが2-1とリードした中で迎えた83分。なでしこの「マナドーナ」こと岩渕真奈が左サイドから抜け出して1対1になった場面で、ファーサイドを狙ったシュートを素晴らしい反応で弾き出した。岩渕は試合後、悔し涙にくれた。ハーフラインを軽々と超えてくるロングキックでも、なでしこを大いに苦しめてきた。
しかし、ソロは私生活のトラブルで今大会のメンバーから落選される可能性が高まっていた。2012年のロンドン五輪後には、NFLバッカニアーズなどで活躍したジェラミー・スティーブンスが結婚式の前日にソロに暴行を働いたとして逮捕。昨年6月には泥酔し、姉と甥(おい)に家族内暴力をふるったとしてソロ自身も逮捕された。自身のプライベート写真がインターネット上に流出する騒動にも見舞われ、今年1月にはアメリカサッカー協会から30日間の活動禁止処分を受けていた。今大会では、同協会からソロに対してこれらの話題の取材をしないよう、報道陣に対して申し入れがあったという。
現在はプレーに集中し、その鋭い眼光はアメリカゴールを襲う相手とボールにすべて注がれている。
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