ロシアを救った“つま先”ストップに世界騒然 「歴史的セーブ」「デ・ヘア以上にデ・ヘア」
W杯開催国ロシアがスペインをPK戦の末に破り8強進出、GKアキンフェエフが好セーブ連発
ロシア代表は現地時間1日、ロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でスペイン代表と対戦。1-1で迎えたPK戦を4-3で制し、“無敵艦隊”を破るアップセットを演じたが、大金星を挙げる主役となったのはGKイゴール・アキンフェエフだった。
ロシアの6本に対しスペイン25本と4倍以上のシュートを放たれたが、アキンフェエフが好セーブを連発し、失点は前半12分のオウンゴールのみ。PK戦では2本のシュートを止めて、ベスト8進出の立役者となった。
なかでも脚光を浴びているのが、PK戦でスペイン5人目のキッカーを務めたFWイアゴ・アスパスのシュートを止めた圧巻のセーブだ。イアゴ・アスパスがゴール中央にシュートを打った瞬間、アキンフェエフはGKから見て右側に飛んでしまう。しかし、ここで諦めなかった守護神は、横っ飛びしながら左足を伸ばし、つま先をボールに当てると、シュートの軌道は変わり枠外へ。PK失敗でロシアの勝利が確定した瞬間だった。
ロシア放送局「RT」は、「アキンフェエフを大統領に! PKストップに絶賛の嵐」との見出しを打って報道。「ロシアをスペイン撃破に導いた英雄となった」と賛辞を送り、ファンの反応も紹介している。「母国を救ったつま先だ!」「歴史的セーブに立ち会おうことができた」「アンビリーバブルな弾き方だ!」と歓喜の言葉で溢れ返っていた。
また、英メディア「Squawka」は公式ツイッターで「ゴール前での足の使い方、こうするんだ。アキンフェエフがPK戦で衝撃的なセーブ」と紹介。衛星放送「ユーロスポーツ」も「アキンフェエフがデ・ヘア以上にデ・ヘアになった」と綴り、「彼は世界でも並外れたGKへと進化してきていたが、これまで日の目を浴びなかった。しかし、ようやくその時が訪れた」と称賛している。
CSKAモスクワ一筋のアキンフェエフは、かつて日本代表MF本田圭佑とも共闘し、UEFAチャンピオンズリーグでも歓喜と挫折を味わってきた。自身二度目となるW杯の舞台で、その経験値を存分に活かすことができたようだ。