「ポゼッションは勝利へのサインではない」 支配率39%で8強、ウルグアイ監督が貫く哲学
不敵な71歳の知将「もしボールポゼッションで劣っても…」
「私はイタリアでそれを学んだ。イタリアでは、ボールポゼッションは勝利へのサインではない。我々は素晴らしいディフェンスがある。個人能力で見てもそうだ。もしボールポゼッションで劣ったとしても、相手と違う方法で勝利を得ることができる。いつだって我々は、自分たちにとって最適な方法を取るだけだ」
71歳となり、W杯史上最年長監督の記録をわずかに逃しただけの指揮官は、“アンチ・ポゼッション”の強みを最大限に生かす方策を25年ほど前のイタリアで手に入れたという。それに加え、DFディエゴ・ゴディンら強力な守備能力を持つ最終ラインの選手たちの存在が、その戦術を補強している。
準々決勝では、フランスと対戦する。指揮官は「詳細については語れないね」としたが、FWキリアン・ムバッペとFWアントワーヌ・グリーズマンの二人は警戒すべき存在だと明言した。それでも「我々はベストを尽くすだけだよ。我々は自分たちの強みを生かしたいね」と不敵に笑った。
心配されるのは負傷交代となったカバーニの状態だが、タバレス監督は「確かに彼は怪我をしたね。今の段階では状況が分からない。次までは5日間ある。様子を見よう。今の段階では心配することはできても、ハッキリしたことは言えない」と泰然とした姿勢を崩さなかった。
難病であるギランバレー症候群を患い、右手には杖を突きながらもピッチ上の選手たちを鼓舞するタバレス監督は、南アフリカ大会でのベスト4を超える成績を目指し、野心を燃やしている。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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