「ポゼッションは勝利へのサインではない」 支配率39%で8強、ウルグアイ監督が貫く哲学
欧州王者ポルトガルを2-1で撃破 タバレス監督の下で2大会ぶりベスト8進出
ウルグアイ代表を率いるオスカル・タバレス監督は、ロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦で2016年欧州選手権王者のポルトガルを2-1で撃破した試合後、「ボールポゼッションがゴールチャンスを生むと勘違いされていることが多い」と持論を展開した。そして、そのルーツは“守備の国”にあると話している。
ウルグアイは前半7分にFWルイス・スアレスとFWエディンソン・カバーニの絶妙なコンビネーションで得点。後半10分に追いつかれたものの、同17分にカバーニのこの日2点目のゴールで勝ち越して逃げ切り、2大会ぶりのベスト8進出を果たした。90分間のうち、リードしている時間が75分間にも上ったとはいえ、国際サッカー連盟(FIFA)の公式記録ではボールポゼッションが39%だった。
しかし、タバレス監督は報道陣からの「なぜウルグアイはボールポゼッションが低くても勝てるのか?」という趣旨の質問に対し、笑みを浮かべながらこう語った。
「南アフリカ(2010年W杯)では7試合をしたが、(ポゼッションは)1試合だけしか勝ってないよ。それで、結果は4位だ。ボールポゼッションがゴールチャンスを生むと勘違いされていることが多いだろう」
タバレス監督は自信満々に言い切っている。南アフリカ大会でも鋭いカウンターアタックを武器にしたチームを率いた指揮官は、1990年代に名門ACミランなどを含むイタリア・セリエAのチームで指揮を執った経験をもとに、こう語った。
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