「フォア・ザ・チーム」が際立つザックジャパン 直前の選手ミーティングで最後の“仕上げ”

 前日夜には選手ミーティングを開き、各々が思いを語ってチームがグッとまとまったという。日本は現地時間のあす13日に、試合会場のあるレシフェへと移動。2日後に迫る初戦に向けてさらなる準備を進める。

 清武は、直前の親善試合で失点が続いている試合内容について「外から見ていて(6日の)ザンビア戦は悪かったとは思っていないが、守備の面では言われていて……」と口を開いた。

 さらに、前夜の選手ミーティングで吉田が「全員が守備をして、なんとなく人がいる中での失点が今は多い。人数がそろっていて失点するのは良くないし、ボールに対して人に対して厳しくいくことが必要」と語ったことを明かし、チーム全体で課題の改善に取り組んでいることを強調した。

 自身は、キプロス戦で後半25分から途中出場したが、ブラジル入り直前の米国フロリダ州タンパでの合宿以降、コスタリカ、ザンビアとの親善試合では出場機会を失っている。しかし、清武は、その選手ミーティングで周りの選手にこう伝えたという。

「みんな、スタメンで出たいと思っている。でも、限られた11人しか出られない。試合に出られない人もいるけど、でも(自分は)勝つために何でもする。それは当たり前だし、それができないといけない。それを自分はみんなに伝えました」

 清武自身が試合出場を渇望しながらも、「チームのために」と口にするのは2年前の成功体験があるからだろう。

「(ロンドン五輪のときの選手ミーティングは)麻也くんがやろうと言った。ああいうミーティングがあったからこそ、チームはまとまってあそこ(4強進出)までいけた」

 ロンドン五輪では、メキシコ五輪以来となる44年ぶりの準決勝進出を果たした。その原動力となったのが、チームの一体感だった。清武は、その快挙を成し遂げたチームと、今の代表を重ね合わせるように言った。

「昨日のミーティングでチームの雰囲気は良くなった」

 サポートメンバーの高校生の「(杉森)考起と(坂井)大将を含めて」、25人の結束でロンドン五輪を超える快挙達成へ。清武は、そのためにピッチ内外で最善を尽くす。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

 

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