スピルバーグ佐々木の脚本にもない劇的幕切れ なでしこが決勝進出

最高のエンディングへ

「そういったところもありますが、思ったよりも前回の疲労が彼女たちに重なっていて、一人一人のプレーの質がちょっといまひとつだったんですが、本当に最後まで勝とうという思いがゴールにつながり、また日本の皆さんが応援していただいた成果だったと思います」
 今大会6試合全てで1得点差で勝利。華麗な連動性と、パスワークから「女性版バルセロナ」と呼ばれる美しさよりも、粘り強さとひたむきさで決勝への切符をつかみとっ た。
「このファイナルを目標にしてきましたので、結果はどうあれ、選手たちはサッカーを楽しんで日本の皆さんに元気を伝えられればと思います」
 5日(日本時間6日)、バンクーバーで行われる決勝戦はアメリカ代表と戦う。なでしこは2011年のW杯前回ドイツ大会ではアメリカに決勝でPK戦の末に勝利し、12年ロンドン五輪決勝では1ー2で敗れ、銀メダルに終わっている。最大のライバルを最高の舞台で下すことで、“スピルバーグ佐々木”の名作は完成を迎える。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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