W杯敗退の韓国で注目される「ソン・フンミンと兵役問題」 大統領官邸に免除の請願殺到
脚光を浴びたGKチョ・ヒョヌにも迫る兵役義務
だが、現実的には厳しい。兵役特例対象者になるには、[1]五輪3位以内[2]アジア大会金メダル――と法律で定められている。
一方、大会期間に何度も韓国のピンチを救ったGKチョ・ヒョヌ(大邱FC)も兵役義務が近づいている。
韓国紙「ソウル新聞」は「今年が満26歳のチョ・ヒョヌは、27歳になる来年9月前に入隊しなければならない。ただ、8月のアジア大会にオーバーエイジ枠で出場して、金メダルを獲得すれば兵役特例対象者になる。ただ、オーバーエイジ枠でGKを選ぶのかは簡単ではないだろう」と報じている。
チョ・ヒョヌはかねてから「欧州、特にイングランドでプレーしたい」と語っており、W杯での活躍で有名クラブも注目していたに違いない。
「アジア最高のFW」と言われるソン・フンミン、そしてW杯でスーパーセーブを連発して注目を浴びたGKチョ・ヒョヌの兵役問題は、今後どのように進展していくのだろうか。
今大会で、韓国を盛り上げた二人のプレーはまだまだ見ていたいのだが……。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
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金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。