リオへの道を切り開くU-22の広島コンビ 野津田と浅野が先制点生む

コスタリカ戦で浅野が走り込んだ隙に野津田がゴール

 1日の国際親善試合U-22日本代表対U-22コスタリカ代表は、2-0で日本が勝利した。その先制点を挙げたのが、野津田岳人(広島)だった。
 前半立ち上がりから攻勢に出ながらもゴールが遠かった日本だが、前半36分に均衡を破る。左サイドを縦に突破した亀川諒史(福岡)が中央に入れたクロスに、野津田が右足で合わせ、日本が先制に成功した。野津田は「ちょうどマイナスのスペースがあいていたので、亀くん(亀川)と目が合いましたし、入っていったら出してくれるかなと思って走り込みました。うまく当たって入ってくれたので良かったです」とホッとした表情を見せた。
 このとき、ニアサイドに走り込んで相手を引きつけ、野津田にスペースを作ったのが浅野拓磨(広島)だった。野津田も「(浅野)拓磨がうまくニアに入ってくれたので、だからこそ僕のスペースがあいたと思いますし、感謝しています」と語った。
 広島でチームメートの浅野の動きが先制点の鍵になったと認めた。浅野自身は開始6分に放った右足シュートがゴールポストを直撃するなど、何度か訪れた決定機を生かせなかった。
 「決定機があったので、FWとしてはそこを決め切る力が無いとダメだと思いますし、チームを苦しめてしまったと思います」と反省の弁を口にした。
 しかし、共にJ1の強豪・広島で主力として活躍。2013年シーズンに同期入団した2人による阿吽の呼吸がゴールを呼び込んだ。
 所属チームでコンビネーションを磨く2人がチームの核になることは、リオデジャネイロ五輪を目指すチームに大きなメリットになる。来年1月の五輪最終予選を兼ねたアジアU-23選手権でも、2人に掛かる期待は大きい。
 「チームに帰ってしっかり課題を克服して、また集まったときに最終予選をしっかり戦って勝ち抜いて、オリンピックに出られるようにしたい」と野津田は語る。
 「まだまだこのままじゃ駄目だと思いますし、チームに帰ってFWとして1レベル、2レベルと上げて、またこの代表に戻ってきたときにはどんどんゴールを取れる選手になっていきたいと思いますし、チームのために戦える選手でありたい」と浅野も呼応する。
 2人の目線は早くも最終予選へ向いている。チーム内でも切磋琢磨する広島コンビが、リオ五輪への道を切り開く急先鋒となる。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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