日本、なぜ消極的パス回し? 西野監督が明かす真相「ブーイングに負けず遂行した」

選手たちの中に迷いを見て取った西野監督、他会場の状況も受けて決断

 もともと機を見て攻撃に打って出るプランだった。ハーフタイムに西野監督が選手に送った指示はアグレッシブなもので、「我々が動かなければいけない」「守り切る頭をここに置いてピッチに出てくれ」「勝ちにいくスピリットでピッチに出てくれ」「このままの状況はあり得ない」と明確な意思を伝えている。

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 ところが先制点を献上して風向きが変わり、コロンビアのゴールでそれは一層鮮明となった。西野監督は、選手たちの中に「このままの状態で良いのであれば現状維持」という迷いを見て取ったのだ。さらに選手たちのそうした意識がピッチ上に影響し、チーム全体のポジショニングが守備に傾き、下がり気味だった点も影響した。

「他会場が動いたなか、時間が刻まれて選択が変わった。長谷部を投入した時、彼には今の状況を伝えた。ハイリスクはなく、イエローカードまで指示をした。こんな状況は今までにない」

 長谷部投入時には、<0-1のままポーランドに敗戦><イエローカード差でセネガルを上回り2位突破>の青写真を描いていたという。選手たちはチームとしてのプランを忠実にこなした結果、ピッチ上では“消極的パス回し”という現象が生まれたのだ。西野監督の指示も明確だった。

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