なでしこの「シンデレラガール」再び 川澄が4強英国戦でリベンジ弾狙う
毎試合ヒーローが誕生しているなでしこJ、川澄も得点は「もちろん意識」
直近の対戦は2013年6月の親善試合。敵地での一戦では川澄が後半31分にゴールを決めて1-1の引き分けに持ち込んだ。
川澄は「(ロングボールを)蹴ってくるのか、繋いでくるのかを多分個々の判断でやってくるので絞りづらいという印象」と対策に迷いを見せながらも、「あの時のメンバーとは変わっているところもあると思いますし、今回の試合内容も見て、どういうところをついていけるのかしっかりと分析したい」と冷静に分析している。
今大会は1次リーグから5試合全て1点差勝利。そして今大会7得点を7選手が挙げ、毎試合異なるヒーローが誕生している。右サイドハーフとして起用されている川澄にも得点の期待がかかる。前回ドイツ大会では準決勝のスウェーデン戦で2得点を記録。「シンデレラガール」として一躍名を挙げた川澄は「自分自身も攻撃を買われていると思うので、そういったところ(得点)はもちろん意識してやりたいと思う」と意気込みを見せている。「どんどんゴールに向かうようなプレーを出していきたい」と話す一方で、「チームが勝つことが一番」と決勝進出が最大の目標と強調している。
決勝トーナメントに入り、日程も中3日と過酷さを増す中、なでしこは華麗なパス回しや前線からの守備で主導権を握り続けている。右サイドでチャンスを演出している川澄が中央に切れ込み、空いたスペースには右サイドバックの有吉佐織(日テレ)が攻撃参加。何度もチャンスを作るなど、チームとしての機能性も高まっている。
「ボールも人もよく動いている。日程的にも気候的に少しい厳しい中、全員が足を動かせているというのは、好守にアクションするサッカーという意味ではいい手応えがある。もっともっと精度は高めていきたいと思う」
川澄は前回大会以後の4年間、所属のINAC神戸でキャプテンを経験。リーグMVPや得点王にも輝いた。2014年にはアメリカで武者修行を経験するなど、逞しさを増している。大会2連覇という偉業達成へ向けて、気持ちを引き締めてイングランド戦に臨む。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images