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混迷極める名門スポルティング ミハイロビッチ新監督が就任9日で解任の異常事態
5月のサポーター襲撃事件から迷走、会長交代で監督人事も白紙へ
ポルトガルのスポルティングCPは、5月にサポーターが練習場で選手を襲撃する暴行事件が発生。その後、多くの主力が契約解除を希望する異常事態に突入していた。チーム再建に向けて、かつてACミランで日本代表MF本田圭佑(パチューカ)を指導したシニシャ・ミハイロビッチ監督の就任を先日発表したが、それからわずか9日で解任されるという驚愕の事態に直面している。英公共放送「BBC」が報じた。
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5月に来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃したことに激怒したサポーター50人が練習場で選手を襲撃。FWバス・ドストら主力が負傷する事態となっていた。
主力選手9人が契約解除を求めているなか、18日にチームの再建を託され新監督に指名されたのが、“鬼軍曹”と呼ばれるミハイロビッチ氏だった。現役時代は旧ユーゴスラビア代表で活躍し、天才フリーキッカーとして知られた名手で、指導者に転身後は2012年~13年のセルビア代表以外は、サンプドリア、ミラン、トリノなどイタリアのクラブを率いてきた。そんな経歴を誇る指揮官が、就任からわずか9日、1試合も指揮することなくチームを去ることになった。
「スポルティングはミハイロビッチの試用期間中に彼との契約をキャンセルすることになりました。我々は新たな監督を探すことになる、月曜日には発表されるだろう」
スポルティングのホセ・ソウザ・シントラ会長はこう語ったという。ミハイロビッチ監督は18日に3年契約を結んだが、当時のブルーノ・カルバーリョ会長が5日前に退任。会長交代に伴い、解任の憂き目を見ることになった。
豪放磊落な性格でファンと選手からも愛されるミハイロビッチ氏は、ミラン監督時代には当時の名物オーナーであるシルビオ・ベルルスコーニ会長の戦術介入に公然と反旗を翻す男気を見せていた。
選手の大量離脱に加え、監督人事でも混迷を極めるスポルティングだが、再建への道のりは険しそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)