先日、セレッソ大阪を退団した元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランが、ブラジル代表の南米選手権敗退につながる大会出場停止処分を受けたバルセロナFWネイマールの悪癖に苦言を呈している。スペイン地元紙「AS」が報じている。 「彼はバルセロナで輝けるシーズンを過ごし彼のクオリティーを証明した。個人のみならず、メッシとルイス・スアレスとの連係においてだ。しかし、時に試合の中で我を忘れてしまうことがある。1度頭に血が上ってしまえば、その試合はおしまいになる。それが彼のとても愚かなところだ」 フォルランは、ビジ ャレアル、アトレチコ・マドリード時代にリーグ得点王に輝いてきた。そのストライカーがネイマールの才能に賛辞を贈りつつも、メンタル面とピッチ上の振る舞いにおいて成長の余地を認めている。ネイマールは今季の国王杯決勝アスレチック・ビルバオ戦で3-1とリードしている局面でヒールリフトを試み、相手のみならずルイス・エンリケ監督からも批判された。 南米選手権では、1次リーグのコロンビア戦で0-1の敗北後、相手DFにボールを蹴りつけるなどの蛮行に出てしまい、4試合出場停止を命じられた。チームから主将で背番号「10」というエースを失ったブラジルは、決勝トーナメントでパラグアイの軍門に下ってしまった。 「ブラジルの選手は彼を信頼している。たった1人の選手次第という チームではなく際立った選手は何人もいるが、ネイマールは現在チームをけん引する存在。ネイマールを欠いてしまえば、ブラジルは同じではない。南米選手権では彼なしで弱体化していた」 蛮行によって不用意な出場停止処分を受けたネイマールを欠いたセレソンの脆弱(ぜいじゃく)性とともに、ネイマールの重要性を強調している。そして、フォルランもネイマールの実力は大いに認めている。 「彼は世界最高のストライカーで、世界最高のチームでプレーしている。ゴールもできるし、アシストも見せる。ドリブルで相手を抜くこともできる。ボールを保持しているときに魔法を見せることもできる。ネイマールはまだメッシとクリスティアーノ・ロナウドよりも下のレベルにいる。両選手は2 、3年の間は世界最高を維持するだろうが、ネイマールはメッシよりも5歳若く、ロナウドよりも7歳若い」 メッシとロナウドの牙城を脅かす可能性を持つ若きネイマール。一皮むけるためには気性などメンタル面の成長が必要不可欠となりそうだ。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images