米メディアがなでしこの強さを分析 元女子米代表DF「相手の生命力を吸い取る」

佐々木監督の1次リーグで全23人起用の戦略を絶賛

 なでしこジャパンは、27日(日本時間28日)の女子ワールドカップカナダ大会準々決勝オーストラリア戦で1-0の勝利を飾り、2大会連続の4強進出を決めた。決勝で対戦する可能性のあるアメリカメディア「ESPN」は、1次リーグ3試合で登録23人全員を起用した佐々木則夫監督の戦略がチームの一体感を増す効果を生んだと評価。連係とボール支配率を武器に相手のスタミナを絞り取るなでしこの「恐怖の吸血鬼サッカー」についても分析した。
 解説者を務める元米国代表で女子サッカーの歴史にその名を残すレジェンド3人は、準々決勝をしっかりと勝ち抜 いたなでしこの戦いぶりを分析した。
「大会で最も美しい試合の1つになる」
 そう戦前に予想していたのは、元同国代表MFジュリー・フォウディーさん。代表272試合45得点に加え、2度のW杯優勝と2度の五輪金メダルを手にした名手だ。さらに、「日本対オーストラリア戦を振り返ってみましょう。また1点差勝利。7人の違う選手がゴールを決めている。大量得点差がないのは不安材料かしら?」と語った。なでしこは、今大会5試合でいずれも1点差で勝利している。そして、全7ゴールは、いずれも違う選手が記録している。
 元同国代表DFで201試合出場記録を持つケイト・マークグラフさんは、フォウディーさんの問題提起に「ノー」と即答した。
「2つの理由がある。なぜなら彼女らは選手全員 が1次リーグでプレーしている。つまり23人がプレー時間を手にしているということになるの。だから、すごくチーム内にケミストリーが存在する」
 今大会も、「女性版バルセロナ」と呼ばれた2011年W杯ドイツ大会をほうふつさせる緻密な連動性を示してきた。佐々木則夫監督の1次リーグ3試合で登録メンバー23人を全員ピッチに一度送り出した策が奏功し、さらにチームの結束と連係が増す効果があったと指摘している。

 

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