本田圭佑の勝負強さを生むものとは? 城彰二も称賛、“持ってる男”の周到な準備

W杯3大会連続ゴール「経験に裏打ちされた必然の結果」

 本田はこれで2010年の南アフリカW杯、2014年のブラジルW杯に続いて3大会連続のゴール。よく“持ってる男”と言われるが、単純に運が良いだけではこれほどの結果は残せない。弛まぬ努力と心身両面での準備の賜物だろう。そして本田の場合、過去2大会はレギュラーとしてW杯に臨んでいたが、今大会はサブの立場として迎える難しさがあった。

 選手であれば、誰もが先発で試合に出たいという思いが強い。出られなければいろいろな感情が出るものだが、今の本田は自らが置かれている状況を見極めながら心身両面をコントロールしている。

 私はロシアでのカザンキャンプ2日目に、本田に直接話を訊く機会があり、本人はサブからいく可能性もあるからしっかりと準備をしたいと言っていた。彼の中でも相当な葛藤があったと思うが、おそらくその頃から今大会で自らに課せられる役割を分かっていたような気がする。

 チャンスの瞬間に、あのポジションにいる――。本田の勝負強さは決して運などに左右されるものではなく、彼自身の経験に裏打ちされた必然の結果だと言っていいだろう。

 W杯に緩い試合など存在しない。2連敗ですでに敗退が決まったポーランドとの第3戦は、日本にとってはある意味で一番難しい試合になるかもしれない。全敗で母国に帰ることはできないポーランドと、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を狙う日本。そんな両者の威信を懸けた一戦は、戦術面はもちろん、選手個々のメンタル面など、細かい部分が勝負を分けることになるのかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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