浦和がJリーグ史上初のステージ無敗優勝を、ホーム全勝で飾った。前節の神戸戦で1stステージ優勝を決めていた浦和は、27日の新潟戦も5-2で勝利。無敗に加え、ホーム全勝のおまけつきで優勝に花を添えた。 アウェーで優勝が決まったこともあり、ホーム最終戦になったこの日の試合後には、ステージ制覇を記念したセレモニーが実施された。4万3606人のサポーターの前に歩みを進めた阿部キャプテンは、「みなさんと共に戦ってきた結果です。けど、戦いはまだまだ終わりじゃない。また皆さんと喜べるように全力で戦うので、一緒に戦い、共に進んでいきましょう!」 と力強くあいさつ。万雷の拍手を浴びた。 トロフィーを片手に場内を一周した阿部は「あらためて、ステージの一区切り。みんなで喜べてよかった」と安堵(あんど)の表情。チームメートと共に浦和サポーターと喜びを分かち合った。元日本代表でW杯の舞台も経験したキャプテンは言う。 「また、同じように喜べるようにしたいという気持ちが、さらに強くなる時間でしたね。あらためて、僕らはさらにやらなくてはいけないという使命を感じさせてくれました」 リーグ17戦無敗の浦和にあって、その全試合にフル出場した。攻守の要として獅子奮迅の働きを見せ、2節の山形戦ではワールドクラスのミドルシュートをたたきこんだ。その間、イエローカードは1枚も受けていない。33歳のボラン チとしては驚異的な数字だ。 それでも、まだまだ満足はしていない。 「今日は1stステージの最終戦だけど、僕らにとってはスタートの試合だった。2ndステージまでの中断期間で、他のチームはチーム力を上げてくる。僕らは、その上を行く努力をしなくてはいけない」 そして、「振り返るのは12月でいいですから」と、すでに視線を前に向けた。年間優勝へ向けて突き進む浦和には、妥協を許さないキャプテンを中心にガッチリと結束している。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images