主将にして闘将 宮間が冴え渡った勝負勘でW杯4強を引き寄せる

予感のあったCKからの決勝点

 百戦錬磨の司令塔の勝負勘は冴え渡った。
 女子W杯カナダ大会準々決勝オーストラリア戦後半42分に迎えた左CKのチャンス。キッカー役を務めた主将のMF宮間あやはゴールの匂いを感じ取っていた。
 「CKはよく取れていた。チャンスも感じてはいた。なんとなく入る気はしていました」
 宮間はニアサイドに走り込んだDF熊谷にクロスを送り込む。これがペナルティエリアの外に流れたところにMF宇津木がシュート性のボールを再び送り込む。これに反応したDF岩清水と相手GKが交錯し、最後は岩渕が右足でシュートを突き刺した。宮間の予感通り、これが決勝点となった。
 「みんなたくましい。頼れるチームメートたちです」
 こう讃えた宮間自身も、様々な局面で至高のテクニックを見せた。後半14分にはDF有吉の高速クロスにトリッキーなヒールキックでゴールを狙った。ボール支配率は60パーセント。決勝トーナメント初戦後、休養期間が2日間も長いオーストラリア軍団を圧倒するパス回しと連携の中心には宮間がいた。

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