なでしこの「マナドーナ」が決勝弾 右足故障を乗り越え、4強進出の立役者に

ヒロイン岩渕「また大事なところで決められる選手に」

 チーム最年少のジョーカーがヒロインになった。27日(日本時間28日)のカナダ女子W杯準々決勝オーストラリア戦、0-0で迎えた後半42分になでしこジャパンFW岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)が値千金の決勝ゴールを決め、チームを2011年前回ドイツ大会に続くベスト4へと導いた。
「素直に嬉しいです」
 試合後には大きな笑顔が弾けた。宮間のコーナーキックからの混戦で、DF岩清水が相手GKと競ったこぼれ球に詰めると、右足でゴールへ蹴りこんだ。圧倒しながらつかんだ1点に、岩渕を中心に歓喜の輪が広がった。
 この日もスーパーサブだった。後半27分にFW大野との交代でピッチに入った。「時間が無い状況だったので、とにかく点と思った」という言葉通りに前線で躍動した。試合開始時点で35度を超える酷暑。「前半から熱い中で全員が頑張ってプレーしていた」。チームメートにとっては、大きな助けになり、オーストラリアにとっては大きな脅威になった。
 大会直前まで、メンバー入りすらも危ぶまれていた。5月の国内合宿中に右膝を痛めると、1次リーグでの出場は絶望的だと報じられた。それでも、佐々木監督は若きドリブラーをチームに帯同させた。必死のリハビリが実ると、1次リーグ最終戦のエクアドル戦で途中出場。そして、この日、大仕事をやってのけ、指揮官の信頼に見事に応えた。

 

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