なでしこジャパンの佐々木則夫監督は、26日(日本時間27日)、女子ワールドカップカナダ大会準々決勝オーストラリア戦の前日会見で試合会場の配色にツッコミを入れて笑いを取った。 この日、佐々木監督は、試合前日の記者会見にDF熊谷紗希(リヨン)とともに出席した。そして、決戦の舞台、エドモントンのコモンウェルススタジアムの違和感についてこう明かした。 「会場に近づいたら黄色と緑の色がどう見ても気に食わないんですけれど」 そう語ると、記者会見場は爆笑の渦に巻き込まれた。前回の2011年ドイツ大会覇者のなでしこジャパン は、今回のカナダ大会でも観衆から喝采を受けてきた。決勝トーナメント初戦のオランダ戦では華麗なパスサッカーを披露し、「大会で最も美しい試合」と地元メディアに評されるなど大きな人気を誇っている。 しかし、コモンウェルススタジアムは視覚的にアウェー感を大きく訴えてくる。スタジアムの座席のカラーは黄色と緑。マチルダスの愛称で知られるオージー軍団のユニホームの色を完全に想起させる。実は、1978年に建設された5万6302人収容のスタジアムは、カナディアンフットボール、エドモントン・エスキモーズの本拠地。国技となっているアイスホッケーに次ぐ人気スポーツで、彼らのチームカラーはくしくも黄色と緑だった。期せずしてアウェー感漂う会場での試合となった、なでしこジ ャパン。 「アウェー感を我々の力にして戦いたい」 佐々木監督はピッチ外から漂う黄色と緑の視覚効果を逆手に取り、4強入りを目指すことを誓った。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images