崖っぷち韓国、エースの衝撃ミドルに見出す16強進出の希望 「プライドを守った」
W杯2連敗もソン・フンミンがメキシコ戦で圧巻のゴール
韓国代表は23日、ロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦でメキシコに1-2で敗れた。スウェーデン戦に続いて2連敗となった韓国だが、ドイツがスウェーデンに勝利したため、決勝トーナメント進出のチャンスがわずかに残った。だが、厳しい状況には変わりなく、グループリーグを確実に突破するためには最終戦で強豪ドイツに勝利することが絶対条件となる。
そんななか、メキシコ戦で見せたFWソン・フンミンのゴールが韓国内では話題だ。
韓国紙「ハンギョレ」は、「後半アディショナルタイムに決まったソン・フンミンのゴール。あまりにも遅かったが、痛烈なゴールに韓国サッカーがプライドを守った」と称賛。さらに経済紙「ブリッジ経済」は、「ソン・フンミンの劇的なゴールが16強への最後の希望の火種を灯した」との見出しを打ち、決勝トーナメント進出のためにも貴重なゴールだったと強調している。
同紙は「ドイツに2ゴール以上で勝利すること。そしてメキシコがスウェーデンに勝利すること」を絶対条件とした場合について説明。「現在、得失点差で韓国は『-2』、ドイツが『0』。韓国がドイツに2得点以上で勝利すれば、得失点差でドイツをリードして『0』以上になる。メキシコがスウェーデンに勝利すれば、スウェーデンの得失点差はマイナスになるので、韓国が決勝トーナメントに進むことができる」としている。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。