コロンビア戦“金星”の舞台裏 W杯5度目の日本人コーチと科学的コンディショニング
フィジカルコーチの肩書きだった02年と10年W杯でベスト16進出
そして彼に代わってロシアで日本代表選手のフィジカル面を管理・指導しているのが、早川コンディショニングコーチだ。肩書きはコンディショニングコーチでも、実質的にはフィジカルコーチと言える。ウォーミングアップに始まりストレッチ、体幹運動やダッシュなどで選手に細かい指示を送る。その後の練習は非公開のため内容は分からないが、コロンビア戦では明らかに日本の方がコンディションは良かった。あまり負荷をかけず、疲労回復に努めたことが結果的に功を奏した。
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コンディショニングコーチから、突然のフィジカルコーチ兼任で多忙を極めているだろう早川氏だが、これまで関わった5回のW杯で、肩書きがコンディショニングコーチだったのは06年ドイツW杯と14年ブラジルW杯の2回、フィジカルコーチだったのが02年日韓W杯と10年南アフリカW杯の2回。そして18年ロシアW杯は、コンディショニングコーチとフィジカルコーチの兼任だ。それがどんな結果をもたらすのか、今のところ過去2回のフィジカルコーチ時代と同様に好スタートを切ったことは間違いない。
(六川亨 / Toru Rokukawa)
六川 亨
1957年、東京都生まれ。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年に退社後はCALCIO2002、プレミアシップマガジン、サッカーズ、浦和レッズマガジンなどを創刊して編集長を務めた。その傍らフリーの記者としても活動し、W杯や五輪などを取材しつつ、「サッカー戦術ルネッサンス」(アスペクト社)、「ストライカー特別講座」、「7人の外国人監督と191のメッセージ」(いずれも東邦出版)などを刊行。W杯はロシア大会を含め7回取材。現在は雑誌やウェブなど様々な媒体に寄稿している。