チームメイトに伝播したのは…　「『大丈夫、俺は』っていうふうにやっていた」

「いろんなところから見られていると思っていた。自分で、『俺、落ち着いてますよ』っていうのをね。『アイツ、緊張してるわ』とかチームメイトに伝染したら嫌やなと思っていたから」

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　浮き足立っている選手がいれば、周りもケアやカバーに迫られる。当然、それはチームにとってマイナスの事態だ。だからこそ昌子は、そうした状況を何よりも避けたかったという。

「最初のトラップがいきなり浮いてしまったりとか、そういうので『アイツ、緊張してる』とか心配されると、それだけでマイナス。そういうことがないように、いかに『大丈夫、俺は』っていうふうにやっていた。それが上手いこといっていたんじゃないかな」

　フル出場を果たした昌子は、安定した守備を最後まで披露。当初は「大丈夫」と自らに言い聞かせ、平静を装いながら試合に入るも、時間の経過とともにベテラン然とした振る舞いを見せた。チームメイトに伝播したのは、不安感ではなく安心感だったようだ。