接戦続きのなでしこ 佐々木監督は冗談交じりに「スピルバーグのせい!?」

勝因は守備

 なでしこジャパンの佐々木監督は、オランダに2-1で勝利した、23日(日本時間24日)の女子ワールドカップカナダ大会決勝トーナメント1回戦の勝因を守備に挙げた。
 指揮官は試合後の記者会見でこう称賛した。
「今日の勝因という意味で、守備のところを見ていただきたい。チャレンジ&カバーを続け、コーナーキックのこぼれ球でピンチはあったけれども、流れの中でしっかりと前線からの守備ができた。今日は攻撃というよりも、守備から流れが生まれた攻撃と考えて良い」
 この試合のオランダは、3トップの両ウイングがサイドに開き、FWの9番ミーデマとMFの10番 ファン・デ・ドンクが中央で入れ替わりながら攻撃を仕掛けてきた。それに対し、日本は阪口と宇津木の両ボランチが高い位置を取って対抗。佐々木監督は「真ん中の2人は、逆に2トップだと解釈した。中途半端にやると、穴ができる。ボランチがフリーになって展開されるよりいい」と、その狙いを明かした。その上で、「センターバックの2人もいい予測で1.5列目の10番をよく抑えた。オランダの前の4人はスピードもあり非常にうまい。9番も大きいだけでなくスピードがある。その中で我慢強く対応した。今日は守備の判断、我慢、決断力が評価すべき点だと思っている」と、手放しで絶賛した。
 試合終盤こそ、GK海堀のミスで1失点をしたが、「あれはスピルバーグ監督のせい」とハリウッドの名監督を自 認する自身を引き合いに出し、選手をかばった。そして、長身選手が多いオランダ戦で山根の起用が予想されたGKについて「実は山根が肩に軽い脱臼をした。準備の段階で最終的にプレーできる状態に戻ってきたが、海堀選手の方が1週間の準備をやってくれていたので、スタートで起用した」と、起用の意図を説明。後半に鮫島のクリアがゴールマウスを襲ったシーンに触れ、「海堀がすごいセービングをしてくれた。あれは彼女らしい反応」と、ファインセーブをたたえた。

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング