VAR導入で32年ぶりの快挙 W杯11試合終了時点で退場者なしに関係者「素晴らしい利益」
テクノロジーがもたらすクリーンなW杯
ロシア・ワールドカップ(W杯)は、開幕戦から日本時間18日時点で11試合を消化し、前回王者ドイツがメキシコに敗れるなど、波乱も起こっている。
その一方で、今大会は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が初めて導入され、判定にも注目が集まっている。だが、ここまではポジティブな影響が出ているとし、英紙「テレグラフ」は、「最初の11試合でレッドカードなし。VARが最もクリーンなW杯をもたらす」と報じている。
すでにいくつかの世界大会やリーグでも導入され、サッカーファンにはお馴染みとなっているVARだが、W杯で使用されるのはこのロシア大会が初となる。16日に行われたフランス対オーストラリアの一戦では、VARによる検証で初めて判定が覆り、フランスにPKが与えられる歴史的なシーンがあった。
グループEのブラジル対スイス(1−1)までの11試合で、ここまで一人もレッドカードを受けた選手がいない。VARの存在が、不用意なラフプレーを減らしているという見解を示した。2014年のブラジルW杯で、最初の退場者が出たのは第3試合。2010年の南アフリカW杯も2試合目にはレッドカードによる退場者が出ている。11試合終了時点で退場者が出ていないのは、32年前の1986年のメキシコW杯以来となる。この時は14試合目で初めての退場者が出た。
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