“マイアミの奇跡”再現へ準備は整ったか W杯コロンビア戦、日本の勝機を生む「三条件」
守護神の奮闘なしには成立しないアップセット
22年前のブラジル撃破の二つ目の要因は、GK川口能活の働きだ。実に28本のシュートを無力化させた守護神の奮闘なしに、世紀のアップセットは成立しなかった。
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前評判の高くないチームが驚きをもたらすのに、GKの活躍は不可欠だ。中南米の小国コスタリカは1990年イタリア大会でベスト16入りを果たしたが、グループリーグでスコットランドとスウェーデンを撃破した歩みは、GKガベロ・コネホの存在があったからだった。2014年ブラジル大会の8強入りも、GKケイラー・ナバスの活躍があったからだった。
大会4日目を終えた今回のロシアW杯でも、GKがもたらす驚きが生まれている。アルゼンチンとアイスランドのドローは、GKハンネス・ハルドーソンの好守が生み出した。メッシのPKを阻止した彼の活躍が、初出場の母国に勝ち点1をもたらしたのである。
ドイツを1-0で下したメキシコには守護神ギジェルモ・オチョアがいた。PKストップのような分かりやすいプレーはなかったが、試合を通してほぼミスはなかった。
日本はどうだろう。ガーナ戦とスイス戦に先発した川島永嗣は、率直に言って不安定なプレーぶりだった。とはいえ、パラグアイ戦に出場した東口順昭と中村航輔を、コロンビア戦で抜擢するとは考えにくい。プレッシャーの種類も重さも異なるW杯の、しかも初戦ということを考えれば、過去二度の本大会を経験している川島の起用に着地するだろう。