歴史的勝利のメキシコが仕掛けた“罠” 王者ドイツを“右サイド”に追い込み背後突く

メキシコ監督「計画してきたことを選手たちがやってくれた」

 後半に入っても、メキシコはボアテングにボールを持たせ、フンメルスを楽にさせない姿勢は鮮明だった。試合終了時点で、ボアテングのタッチ数は100と衝撃の3ケタに上り、フンメルスは約半数の52にとどまった。メキシコはボアテングがドリブルで持ち上がってくるプレーをおびき寄せるようにして待ち、両センターバックの距離が大きく開いた状態をカウンターで効果的に使った。

 ドイツのヨアヒム・レーブ監督は、後半途中にケディラを下げてMFマルコ・ロイスを投入。ケディラがフリーで攻撃参加できていた位置をエジルに入れ替えて攻撃の質を高めた。一方でメキシコはラスト15分で5バックにして、人海戦術で乗り切った。

 メキシコのフアン・カルロス・オソリオ監督は「計画してきたことを選手たちがやってくれた」と振り返った。まさに、狙い通りの戦術に前回王者をはめ込んだメキシコは、初戦で世界に驚きを与える1勝を手に入れた。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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