南アフリカW杯戦士・駒野友一が指南 16強進出へ、初戦で成功をつかむポイントは?
「短期決戦では初戦の入り方と結果はとても大事」
日本は出場したW杯5回のうち、グループリーグ初戦で引き分けだった日韓大会(ベルギー戦/2-2)と、勝利した南アフリカ大会(カメルーン戦/1-0)で決勝トーナメント進出。逆に、グループリーグ敗退を喫した3大会はいずれも初戦で黒星を喫している。コロンビア戦が今大会の命運を握る一戦だとデータも証明しているが、2006年、2010年と2大会連続で初戦に先発フル出場している駒野も、第3戦のポーランド戦まで見据えて臨む必要があると話す。
「初戦で負けてしまえば、グループリーグ突破のためには残り二つとも勝たなければいけない状況になってしまう。気持ちの余裕という意味では、初戦で勝つか負けるかは大きな違いがあります。仮に引き分けたとしても、負けよりは余裕がありますよね。もちろん他国の結果にもよりますけど、対戦国のランキングを見ると最終戦のポーランドが一番高いので、初戦で負けてしまうと、2戦目のセネガル戦に勝ってもグループリーグ突破の可能性は高くはありません。やはり、短期決戦では初戦の入り方と結果はとても大事です」
コロンビアは4年前に日本の前に立ちはだかった司令塔のMFハメス・ロドリゲスを筆頭に、FWラダメル・ファルカオ、MFフアン・クアドラードら強力なタレントを擁する。日本が苦手とする南米チーム相手に、勝利するためのポイントとは――。
「パラグアイ戦のように、気持ちよくサッカーをすることが大事です。日本は1対1よりも組織で戦って、味方が抜かれたら他の選手がカバーするというチームワークが強み。守備ではそういうところを出してほしいし、攻撃では体が自然と反応するプレーを見せてほしいと思っています。初戦に勝てば選手も、日本国内も相当に盛り上がるはずなので、まずは1勝。そして、この逆境を乗り越えて、過去最高のベスト16を超える成績を残してほしいです」
駒野は自らも2度経験した大舞台に挑む代表戦士たちに、エールを送っていた。
(中倉一志/Hitoshi Nakakura)