南アフリカW杯戦士・駒野友一が指南 16強進出へ、初戦で成功をつかむポイントは?
選手だけのミーティングで見えた“チーム”としての形「やることがはっきりした」
西野ジャパンはワールドカップ(W杯)開催地ロシアに入り、19日のグループリーグ初戦コロンビア戦に向けて調整を続けている。監督の電撃交代からわずか2カ月、時間が限られるなか急ピッチでチーム作りを進めてきたが、大舞台で成功をつかむために必要なことは何か――。2006年ドイツ大会と2010年南アフリカ大会に出場し、日本代表通算78試合出場を誇るDF駒野友一(アビスパ福岡)に訊いた。
2010年の岡田ジャパンは今回のチームと“似ている”と引き合いに出されるが、当時は5月の韓国戦(0-2)、合宿地でのイングランド戦(1-2)とコートジボワール戦(0-2)と3連敗を喫し、瞬く間にチームは非難の声にさらされた。西野ジャパンは12日のパラグアイ戦で4-2と勝利し、新体制未勝利のままW杯に突入することは回避したが、駒野は選手同士の意思疎通を図る必要があると説く。
「南アフリカ大会前は連敗して、雰囲気は決して良くなかった。チームの狙いが上手くハマらなくて、『本大会は大丈夫かな』という気持ちになりました。でも、本戦前に選手だけでミーティングをしたんです。やることがはっきりして、チームが一つになったことで、初戦(カメルーン)のグラウンドで体が自然に動きました」
日本代表はサッカー選手ならば誰もが憧れる場所。スタイルもキャラクターも違った選手たちが集まり、組織を構成しなければならない。W杯のような短期決戦ならなおさら、いかにチームとして機能できるかが一つの鍵を握る。
「日本代表はプレーも、性格も、個性の強い選手が集まってくるので、一つにまとまるのは難しい部分もあります。でも、個々が一つになれば強豪国に対しても良い戦いができるし、勝てる試合も出てくる。特に、W杯のような大きな大会、しかも短期決戦の中では大事になってきます。今回の代表もメンバー発表前後の親善試合では、頭で考えるあまりプレーが一歩も二歩も遅れていたように感じました。ただ、最後のパラグアイ戦は体が自然に動いているように見えたので、そういう戦いができれば、本大会でも良い結果が出ると思います」