メッシが痛恨のPK失敗… アルゼンチン猛攻もW杯初戦でアイスランドに1-1ドロー
誤算続きのアルゼンチン、アグエロが先制点も直後に失点
FWリオネル・メッシ擁するアルゼンチン代表が16日、ロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグ初戦のアイスランド戦に臨んだ。FWセルヒオ・アグエロのゴールで先制したものの同点に追いつかれ、メッシがPKを失敗するなど誤算が続き、1-1の引き分けに終わった。
今予選では本戦出場も危ぶまれた状況に陥ったアルゼンチンだが、予選最終節でハットトリックの離れ業を演じたメッシを絶対エースにホルヘ・サンパオリ監督の下で臨む。先発にはもちろんメッシ、そしてアグエロ、MFアンヘル・ディ・マリア、MFハビエル・マスチェラーノが並んだ。一方、2年前の欧州選手権で躍進し、初出場を果たしたアイスランドはMFギルフィ・シグルズソンらを並べた。
キックオフ直後からボールを保持するアルゼンチン、その隙を狙うアイスランドという様相となる。前半9分にはアルゼンチンのビルドアップのミスを突き、アイスランドがカウンターを仕掛けてフィニッシュまで持ち込む。前回大会の準優勝国は決して楽な試合の立ち上がりとはならなかった。しかし同17分にはメッシが得意のカットインから枠内シュートを放ち、得点の意欲を感じさせた。
すると同19分、もう一人の得点源が仕事をする。DFロホのシュート性の縦パスをゴール前のアグエロが絶妙のトラップ。素早く反転するやいなや強烈な左足シュートを叩き込む。相手マーカーを背負っても能力を見せた点取り屋の一撃で、アルゼンチンが1-0と先制に成功した。
しかしアイスランドも黙っていない。同23分、波状攻撃から右サイドのシグルズソンがクロスを送ると、こぼれ球をFWアルフレッド・フィンボガソンが詰めてすぐさま1-1の同点とした。前半、アルゼンチンのパス本数343に対してアイスランドは83ながら、ほぼ互角の展開を見せてハーフタイムに入った。
後半に入ってもボールを持つが攻めあぐねるアルゼンチン。レジェンドのディエゴ・マラドーナ氏も不安げな表情で見つめるなか、同8分にMFビリアに代えてMFバネガを投入。サンパオリ監督は得点を獲りに行くメッセージを送る。
すると同17分、左サイドから送ったロングパスに対して走り込んだ味方が倒されるとPKを獲得。キッカーを務めるのはメッシだったが、アイスランドGKハネス・ハルドルソンがシュートコースを読みきってPKストップ。絶好のチャンスを逃してしまった。
それでもアルゼンチンは敵陣で圧倒的にボールを保持し、アイスランドの鉄壁の守りに綻びが見え始める。それでも必死の守りを続けてゴールを許さず、スコアは動かないままタイムアップの笛を聞いた。PK失敗を含めてバルセロナでのような冴えが見られなかったメッシと、勝ち点3を獲得できなかったアルゼンチンはグループリーグ突破へ不安を残す初戦となった。
(FOOTBALL ZONE編集部)