ロシアとサウジが激突するW杯開幕戦 1982年から9大会連続で続く“伝統”とは?
「必ずゴールが生まれる」という伝統、今大会1点目の得点者にも注目
間もなくロシア・ワールドカップ(W杯)が、開催国ロシアとサウジアラビアの一戦でスタートする。その開幕戦には1982年大会から続いている“ある伝統”があるが、それをこの両者が継続できるかは一つの注目ポイントになる。
それは、必ずゴールが決まる開幕戦という点だ。記録を調べると、他会場の試合よりも1日早くスタートする開幕戦の位置づけが確立されたのは1966年大会。それまでは、複数試合が同時刻にキックオフされるなど、特別な位置づけではなかったようだ。
そして、66年大会ではイングランド対ウルグアイの試合がスコアレスドローに終わった。すると、続く70年大会ではメキシコ対ソビエト連邦(当時)、74年大会でブラジル対ユーゴスラビア(当時)、78年大会の西ドイツ(当時)対ポーランドと、なんと4大会連続で両チーム無得点の0-0で試合を終えている。当時を生きる人々にとって、W杯の開幕戦とはゴールの決まらない試合の象徴だったのかもしれない。
しかし、82年のスペイン大会以降はその傾向がガラッと変化した。そこから2014年の前回大会まで、9大会連続で必ずどちらかのチームがゴールを奪っている。大会によって開幕戦が開催国の出場か前回大会優勝国の出場かはマチマチなのだが、それでも必ず得点によってスタジアムが沸き上がる瞬間が生まれてきた。
今回のカードはFIFAランキングで32チーム中で下位2つのロシア(70位)対サウジアラビア(67位)であり、双方ともに攻撃力について決して前評判は高くない。果たして、その開幕戦では10大会連続のゴールが生まれるのか、それとも40年ぶりのスコアレスドローとなるのか。誰が今大会初のスコアラーとして名を刻むのかも含め、注目したいところだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)