レッズ優勝を呼ぶ千金弾を決めた梅崎、自身初優勝に感無量「去年との違いは…」
体幹強化で肉体改造に成功
浦和は20日の敵地神戸戦で1-1と引き分け、2004年以来となるステージ優勝を決めた。前半28分に値千金の先制点をあげたMF梅崎司は、優勝を手繰り寄せたゴールの場面をこう振り返った。
「ゴールのシーンは、みんなが繋いでくれたボールを気持ちで押し込むことができた。前の選手、後ろの選手というのは関係ない。僕らは前へ前へという意識でやっているので、そこから生まれたゴール」
そして、2008年に大分から浦和に移籍してきた梅崎。06年J1リーグ優勝、07年アジアチャンピオンズリーグ優勝とアジアを代表するビッグクラブとなったレッズだが、梅崎の加入後は低迷期を迎えた。09年の右膝前十字靭帯損傷など故障に泣かされることの多かった梅崎にとっては、これが嬉しい自身初となる優勝となった。
「個人的に初めてのタイトルなので、最高に嬉しい。ゴールのシーンは、先発から出たり、途中出場だったりするが、みんなと切磋琢磨して日々努力している。だから、みんなが結果を出せるし、みんなで勝ち取った優勝。去年の悔しさを糧にしているし、もう負けるのは嫌だ。去年との違いは、勝ちへの執念、そこだけです」
毎年前線にタレントを補強するレッズの定位置争いは熾烈だ。だが、梅崎は競争に勝つために切磋琢磨してきた。インテルDF長友佑都の専属トレーナーを務める体幹・体軸・バランス強化を行う独自のメソッド「コバトレ」を開発した木場克己氏に師事。なでしこジャパンのエース大儀見優季らと合同自主トレを石垣島などで敢行。普段の練習以外でも、体幹強化に取り組み、故障がちだった過去の自分と決別した。
浦和は無敗記録を16に伸ばしてのステージ優勝を果たした。チームに栄冠をもたらした求道者は満足感をその笑顔で表現していた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images